イヌタデ(アカマンマ)

イヌタデ(アカマンマ)の花(実)

撮影場所 埼玉県狭山市
撮影時期 2017年9月下旬

茎の先に約5cmほどの花序をつけ、そこに小さなピンク色の花をびっしりと咲かせます。別名アカマンマと呼ばれますが、これは子供がままごとをする際にこのイヌタデの花を指でこそぎ落し、茶碗に入れ、赤飯のご飯に見立てて遊んだためです。

しかし今では、このようにしてママゴト遊びをする子供がいなくなったため、死語になりつつあります。

このピンク色の花序は花なのですが、その花の中には既に実(種子)が入っています。この状態では花であり、実であり種子であるのです。

日本全国で見られる雑草ではあるのですが、9月下旬に咲いている花は意外と少ないのでこのピンク色の花はとても清楚で可愛らしく見えます。

イヌタデ(アカマンマ)の葉

撮影場所 埼玉県狭山市
撮影時期 2017年9月下旬

イヌシデの葉は艶はなくのっぺりとしています。また葉の縁にはギザギザは一切なくツルっとしています。葉の厚みは薄くはなく透き通るような感じはありません。

撮影場所 埼玉県狭山市
撮影時期 2017年10月上旬

10月上旬になるとイヌタデ(アカマンマ)の葉は赤く紅葉します。よく見ると茎はさらに赤くなっているのがわかります。この頃も茎の上部にある花はまだきれいなピンク色をして咲いたままです。

イヌタデ(アカマンマ)の茎

撮影場所 埼玉県狭山市
撮影時期 2017年9月下旬

イヌタデの茎の一番の特徴は、赤みがかっているところです。また節のようなところから葉がでているのとそのすぐ上のあたりに赤いひげのようなものが上に伸びているのがわかります。

基本情報

名称 イヌタデ(アカマンマ)
 タデ科
開花期 6~10月
原産  アジア
分布  全国
高さ 20~40cm
花の大きさ 5~7cm(花序全体の大きさ)
3~5mm(花一つの大きさ)
植物のタイプ  一年草
見かける場所  道ばた、空き地
特徴
その他

蓼(たで)食う虫も好き好き

このことわざに出てくる「たで」とは「やなぎたで」という同じタデ科の植物のことで、葉っぱがとても辛くて人は食べられなにのに、そんな植物をも好んで食べる虫がいることからこのことわざが生まれました。

一方、同じタデ科のイヌタデは、辛み成分は全くないので逆に南の役にも立たないという意味でイヌタデと呼ばれるようになったようです。

紅タデは食べられる

たまに刺身のつまとして添えられている紅タデはこのタデの仲間です。なぜ刺身やお寿司に添えられるかというと殺菌効果があるからで、理由はワサビと一緒です。

食べてみるとピリッとした辛みを感じます。主な産地は福岡県で全体の70%強を占めています。